その温かさの中で


















布団

















それは自身の熱で温かさを保つ


人がいなきゃ
冷たい





二人でいれば
その熱は2倍



















「ん…」






その日は寒くて

あかりが泊まりに来てて

久しぶりに、二人で過ごした夜




ひんやりした手の冷たさが
重なる度に温かくなって



温まった熱が
また心地よくて








冬の間
布団の中は天国だ


いつまでたっても
そこから動きたくない



ずっといたい



あかりとだから
今日はさらにそう思えるのかもしれない










まだ寝てるあかりにいたずら


鼻をつまんでみたら
しかめっ面になる





おもしろい









「…んー…」






ごそごそと動き出したのを見て

俺は寝たフリを決めこむ
















しばらくすると

小さな呻き声と一緒に
あかりの起きた気配を感じた



















「…ヒカル?」








寝ぼけた声で名前を呼ばれる

いつもと雰囲気違うのな
少し高い


















「寝てるの?」








そう言いながら
俺の髪の毛を触る


柔らかいあかりの指先

どんな顔してるのか気になって
目を開けてみた


















「何してんの?」
「え?」
「楽しい?」
「あれ、ヒカル…寝てたんじゃ…」
「寝てました」
「…イジワル」
「…何で」






良くわかんないけど
俺に対してのあかりの口癖



















「起きてるなら教えてよ」
「寝てたってば」
「ほんとー?」
「ウソ言ってどうするよ」







ウソだけど



















「そろそろ起きなくちゃね」
「もうちょっと」







起き上がろうとするあかりの身体を引き止める



















「いいお天気だから、お布団干さなきゃ」
「悪いな」
「…うん」








顔を見合わせたら
何だか無性に笑いが込み上げてきて

声を出さずに笑った






そしてここから
いつもの日常が始まる




















「今日、ほんとにいいお天気だよ」
「朝、そんなに寒くなかったもんな」
「お布団もきっとあったかいよ」







布団を干しながら話すあかりの背中を見ながら




















「今日も泊まってけよ」






手放したくない
言葉の合図






あかりは少し、驚いた顔をして

そのあとゆっくり笑った





太陽の温かさより
求めるのはキミの熱


柔らかい心地よさは
まるでキミと同じようで

いつまでだって手にしていたい

身近に感じるものだから




包みこむそれは

キミのぬくもりをとどめておくもの










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12の冬お題・8『布団』恋人ひかりです。まだ同棲中ではないです。

寝顔を堪能できるのは、早く起きた方の特権ですよねv
いつもはあかりちゃんが先に起きます。そしていつも、進藤さんに気づかれないようにいたずらしてます(笑)
進藤さんはいつも寝てるので、気づいてないだけです。
あかりちゃんは、進藤さんの髪の毛が好きです。さらさらふわふわして気持ちがいいのです。
頭をなでて、頬にちゅうをするのが、あかりちゃんのいつものいたずらですvv
進藤さんが起きてると、仕返しされるので(笑)いつもこっそり。




音羽桜姫。







お題提供サイトさま⇔『インスタントカフェ』〜12の冬御題〜







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