触れていたい













キスの嵐














差し込んだ光に目が覚めた









「もう朝か…」




まだ起きたくない

でも眠くない













「今何時…?」




目だけで部屋の中を確認して
今の時間を確かめる










「七時か…」



起きるにはいい時間かもしれない









「起きるかな」




ゆっくり身体を起こそうとすると
腕の圧力に気づく

視線を向けると、その先にいるのはあかり



そうだ

昨日はうちに泊めたんだった


久々の休みにうちに呼んで
帰すのが惜しくて引き留めた















「ぅ…ん…」





起きようとしてるのか

俺の腕で身動きがうまく取れないのか

身体を縮めながらもぞもぞと身体を動かす

日差しがあかりを照らして


薄く消えそうな姿に手を伸ばした




柔らかい頬に触れて

ここにいるんだと実感する




寝顔が何だか無性にいとおしくて
キスを落とす




間近で見るあかりは
まだどこか幼い顔をしていて

変わらないと思わせる




相手の寝顔を見れるのは、早く起きた方の特権だと思った

















「あかり」




そっと呼んでやる



起きない















「あかり」
「ん…」




今度は耳元で呼んでやると
くすぐったさを感じたように小さく声を出して

ゆっくりと目を開けた















「ヒカル…?」
「はよ」




髪の毛を撫でてやると
日差しの眩しさに少し目を細めた















「おはよ。早いね」
「あかりはめずらしく寝坊だな」
「何か気持ちよくって…」




お互いのそばが気持ちよくて
いつまでもそうしていたいと願うのは
俺も同じ

ぬくもりを感じられる距離にいることの幸せ



たまに会える時には
味わいたい


















「もう起きる?」
「ん。もうちょっと」




俺は起こした身体をもう一度布団にくるませる

そしてあかりにおねだり














「キスしていい?」
「え?」
「つか、したい」
「えぇ?」




顔を赤くして、あかりは視線をそらす
















「ダメ?」
「…ダメじゃ…ない…」





恥ずかしがるくせに

あかりはいつも待ってる


それは俺が求めてること













「あかり」




名前を読んでから
まぶたにキスを落とした









「くすぐったい…」



くすくすと笑いながら
それでも拒むことなく













「静かに」
「くすぐったいってば」




今度は頬にキスを落として
少しずつ熱を感じていく














「ヒカルばっかりズルイ…」
「後でな」



戸惑うくせに

あかりは俺を求めてくれる



それはどうしようもなく
愛しさと熱情を纏う















「次はどこがいい?」
「そんなこと聞かないで」




ほら

やっぱり戸惑う














「じゃあ順番な」
「うん…」




まぶたに


頬に


額に


唇に




順番に熱を感じて
存在を確かめていく













「あったかいな、お前」
「ヒカルもあったかい」




身体中でぬくもりを感じた
















「あたしもしたい…」
「もうちょっと」




唇よりも下に



見えないラインに
その証を付ける














「紅くなった」
「ばかぁ…」




ゆっくりと
何度目かに赤くなるあかり


もう一度唇にキスをした



怖がらせないように

優しく

壊れないように柔らかく




熱をもう一度確かめながら


















「あたしも付けていい…?」
「ダメ」
「ヤだ」



あかりはぎゅっと俺に腕を回して

首筋に触れる



それだけで
頭が真っ白になるような感覚に捕われて


俺はこんなにも
あかりの熱に敏感なんだって

実感する














「やめろって…」
「ズルイもん…」



一度

二度と




あかりは俺に
その証を刻んだ















「えへへ。満足」
「俺は不満足」




仕返しに

あかりを捕まえて、俺と布団の中に包み込む


















「起きるのもったいないな」
「うん」
「まだいいだろ?」
「うん…」





布団の中の熱と

お互いの熱が交差して



甘い香りと、柔らかいぬくもりを感じて















「気持ちいい」




あかりの腕が俺の背中に回って
愛しさに力を込める















「一日中、このままでいたいな」
「俺はかまわねぇよ?」
「ほんと?」
「ああ」




その頬に触れて
またキスをした





触れていたい


そのぬくもりに






**********************************************************************************************

企画作品ラストは、アンケートで投票していただいたお題作品・『キスの嵐』です。
らぶらぶバカップルモノです。でも、何だか描きたかったものと微妙に違うような・・・?(ぇ)

お題のとおり、バカップルになったのかどうかも微妙ですが・・・(あせ;)
お互いチュウしたいという・・・ちょっとオトナな雰囲気にならなように頑張ってみましたが(笑)
しょせん姫なので、オトナに雰囲気になったとしても、大したことはないと思うですが
一応健全狙ってますので。苦手な方もいらっしゃると思いますし。もち姫は大好きですっ!(ヤメロ)
でも、チュウだけでも、「オトナ」もしくは「ちょっとエロ」とか思っていただけたら・・・いいなぁ。
微エロを狙ってみたのは、ここだけの秘密なのです。
いやんな雰囲気が伝わると・・・いいな・・・(にこv)


最後なので、らぶらぶでせめてみたつもりですが・・・
1ヶ月とちょっと続いた、この企画。楽しんでいただけましたでしょうか?
それならば幸いです。長々と続きましたが、本日を持って終了とさせていただきます。
次回のひかりでの企画は、進藤さんのお誕生日企画になります。
お題を提供して下さった方vお題に投票してくださった方vご意見を下さった方v
すべての方に、最大級のありがとうと愛を込めまして。
今までお付き合い下さり、どうもありがとうございましたっ!
心からお礼、申し上げます!次回企画も、どうぞよろしくお願いいたします(ぺこり)




音羽桜姫。



1週間限定フリーといたします。よろしければお持ち帰り下さいませv

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送