大切にするね
ずっと。












おねだり

















「ねぇヒカル!あれ見て」
「どれー?」







楽しそうにはしゃぐあかりと
気怠そうに返事をするヒカル



かれこれ一時間
あかりはヒカルを連れ回している











「ほら、あれ」
「何?」








ヒカルの態度に、あかりは少し寂しそうな顔をする









「ヒカル、あたしといても楽しくない?」






ヒカルはあかりのこういう顔に弱く


慌てる









「そんなわけないだろ!
俺だってあかりといるの楽しいって…
ってゆーか、あかりといたいし」
「じゃあ何で?」
「…腹が減ってるから、テンション下がってる?」
「…え?」










決して嘘ではなく
ヒカルだって、あかりといられることは、大切
だけど
あきっぽい性格ゆえか
振り回されることに疲れていたのも事実





それだからって、あかりにそんな顔をさせてしまっては
減点








「昼飯食おうぜ!
腹減って仕方ないんだ」












そこで気持ちを立て直そう
あかりにもう一度笑ってほしい












「お昼食べたら、またお買物付き合ってくれる?」
「当たり前だろ!」








今度こそは



あかりが少しでも、自分といたいと願ってくれるように









(頑張れ、俺!)







心の中でそっと自分にエール



















どこか適当な店に入り
今度は雑談に花を咲かせる








「ヒカル、先週の手合い勝ってたね!」
「初段相手には負けられねぇよ」
「こてんぱんにしちゃって」
「あれは、俺なりの指導であって…」
「立ち直れないほど傷ついちゃってたらどうする?」
「…俺のせいかよ…」
「あーあ。かわいそー」
「…」









二人で会うと、いつも話題にのぼるのは、ヒカルの碁の話

あかりはずっと応援してきた

頑張るその背中を


ヒカルが強くなって勝ち続けること



それはあかりに勇気をくれる
強さになってくれる












「そろそろ行くか?」
「あ、うん。」




ヒカルが伝票を持って立ち上がる






「半分だすよ」
「今日は俺のおごり」
「いつも悪いもん」
「じゃあ、今度埋め合わせしてよ」
「わかった」




交渉成立






二人はまた、ショッピング街へ






ある店の前で、あかりがふと立ち止まる










「あかり?」






ヒカルが不審に思い、後を振り返ると
あかりはある一点をずっと見つめている






(何見てんだ?)



あかりの視線の先を見つめると
あかりの好きそうな雰囲気の店が









「ヒカル。あれほしいなー・・・」







あかりが指差す方向には、大きなうさぎのぬいぐるみ












「・・・どうやって持って帰るんだよ・・・)」









心の中でつっこみを入れてみるも







「ダメ・・・?」
「・・・!(ずきゅん(笑))」







下から上目遣いのあかりにノックアウト













「しょうがねぇなー」






なんていいながら、ヒカルは店に入り、うさぎを持ってきた















「ほら」
「ありがと、ヒカルv大事にするね」
「・・・どぅも」







笑顔のあかりを見て、ヒカルも何だか嬉しくなる
それ以上に、顔が赤くなる自分に気づいて






「これ、お前の友達?」
「何で?』」
「だってお前うさぎだろ?」
「あたし、人間だよ?」
「頭がうさぎ」
「・・・!ヒカルのバカっ!」
「何でだよっ」











これで元に戻れる
ヒカルの照れ隠し
恥かしいから
気づかれたくないから
ちゃかさないと気づかれる
だけど喜んでくれてありがとう






寂しい顔をさせてしまった分
喜ぶ顔もみたいから


喜ばせること
一つできた






それが何よりのタカラモノ














「で?どうやって持ち帰るわけ?」
「うーん。ヒカルがおんぶして」
「俺かよ」






あかりは、ヒカルの背中にうさぎを乗せる





「重い?」
「重い」







答えるヒカルに、少し頬をふくらませて

何かを少し考えて



「そうだ!」

と手をたたく









「ヒカル、こっちのうさぎさんの腕持って」
「へ?」









あかりはうさぎの片方の手をヒカルに握らせてて
自分でもう一つを持つ










「ほらね、これならあたしもヒカルも一緒」
「・・・(これって)」






二人につながれたうさぎが
まるで未来を映しているかのように
そんな遠くない未来に















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ガー子さんへv
いつもお世話になってますー。遅くなりましたが、
絵板で描いていただいたうさぎのぬいぐるみのSSです。
最初と最後を加えただけという、手抜きさですみません(滝汗)
上目遣いのあかりちゃんに、進藤さんどきどき///
見事なヘタレ具合が笑えます(笑)

まるで手をつながれたうさぎさんが、二人の子供のようですねv
これが描きたかった・・・!
進藤さん気づきました。あかりちゃんはわかってません(^^;)
進藤さんから回り?
本当は車で来てる設定で、乗っけて帰るって言うのも考えたのですが、
二人には気分を味わってもらうため、あえて電車で帰っていただきました(笑)
少しは味わえたでしょうか。そんなに遠くない未来に
今度は本当にそんな日が来るのかもしれませんvじゃなきゃイヤです(オイ)



という訳で、ガー子さん。
こんな品ですが、どうかお受け取り下さいませ(ぺこり)
無理って描かせて頂いてしまって・・・どうもありがとうございましたv
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします(ぺこぺこ)















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