そういう年頃なわけで






































思春期








































朝






俺の目覚めは最悪だった
いや













最高か
















ある意味最高なのかもしれない






































とんでもない夢を見た















































今日あかりと会う約束があるのに






なんて夢を見たんだろう
















あかりの顔
今日は見れないかもしれない





























どんな夢見たかって？























そんなの















思い出すと恥ずかしい夢なわけで

























俺って、そんなこと考えてるのかって
自分でどうしていいかわからなくなるような夢



















そんな夢見たなんて
あかりに言えるはずもない



















約束をキャンセルしようものなら
あとで何を言われるかわからない















































俺は重い足取りで下へ降りて行く

































































「あら、おはよう」
「…はよ。」
「今日、あかりちゃんと約束あるんでしょ？」
「んー」
「ゆっくりしてていいの？」
「昼からだから」
「今日は遅刻しちゃダメよ」
「な…っ」




















何で知って…































あかりか


















お母さんと仲良いからな
あかり






















お母さんはお母さんで
あかりのこと気にいってるし
















































「…わかってるよ」
「よろしい」
「お母さん、ご飯」
「ああ、はいはい」



















忘れてた？



























俺は腹減らせて起きてきたんだけど




















普通ではない時間に起きてるわけだから
仕方ないのかもしれない































「パンだから」














お母さんが持ってきたパンを頬張り
コーヒーは自分でいれる















朝はパンの方が楽でいい

























































携帯にあかりから電話があって






















「今から行くから」











って言われた












いつも俺が遅刻するから、今日はあかりが迎えに来ることになってる

























俺はゆっくりと支度を始めて










あかりが来るころには、余裕でソファに座ってた






























インターホンが鳴ったから


























「んじゃ、出かけてくる」
「行ってらっしゃい」
























玄関を開けると









夢のせいかな













あかりがいつもと違って見えた

























「おはよ」
「あ、ああ。はよ･･･」






















見とれるって、こういうのを言うのか























「い、行くか！」
「うんｖ」


















今日はこの間の埋め合わせ






約束してたけど、俺の部屋で無防備に寝てるあかりを見て

行っちゃ何なんだけど、我慢できなくなって追い返した







そのときの約束が、映画を見にいくこと

























それからまだ、何日も経ってなくて








極めつけはあの夢だ






















大丈夫か、俺の頭






































「映画、楽しみだねｖ」
「へ？あ、そうだな」
「どうかした？」
「いや、何でも・・・ない」





















俺の態度は、どう見てもおかしい






誰が見たって、気づきそうな






いくらにぶいあかりにでも気づかれそうな



















普通にしなきゃな















ばれたらヤバイ





























「気にすんなって」
「ほんとに？」
「昨日、あんまり寝れなかっただけだからさ」
「そうなの？」
「まぁ、いろいろあって･･･」













墓穴掘ってどうすんだ！









こういう時って、何もかもがうまくいかないのな
むかつくことに






でも八つ当たりはしたくないから









そらす方向でいこう





そうしよう























映画館までたわいのない話をしながら歩いて










たまに触れるあかりの肩に、気づかれないように反応しながら
























「近道しよ！」












そう言って、あかりは少し細い道に入っていった





















おいおい


















俺にどうしろって言うんだよ




























「ここから行くと、ちょっと早く着くの」


















よくご存知で






















道は、どうにか車が１台と、自転車が１台通れるくらいの幅で


























「それでね・・・」













俺たちの歩くのと同じ方向から、車が来て





























「あぶね…っ」






















車が、あかりの体すれすれを通り
俺はあかりの肩を抱いて、寄せる


















何か違う違和感があって














手のひらにすいつくようなあかりの肌









































「悪り…っ」




























慌ててあかりを引き離す
























「危なかったー・・・ありがと、ヒカル」
「別に･･･」





















どもってる




どもってるぞ、俺






















「・・・」


















気づけば、あかりが不思議そうに俺をのぞきこんでいて






























「何？」
「今日のヒカル、変だよ？」



















見上げるあかり
















見えるぎりぎりの位置






















夢を思い出す



















お前のせいだよ









































「何でもないから」






















頼むから、それ以上近づかないで

































「気分悪いなら言ってね」















そんなんじゃないんだけど



















天然なあかり









少しは気づけよ






















気づかれちゃまずいけど


























まだ今日は始まったばかり










どうやって乗り切るか






















本日一番の課題
















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恋人ひかり「思春期」です。
『ひかりでいっぱい！胸いっぱい！祭』のその後と考えて下さるとよろしいかと。
実はこのあと、映画館での二人に続く予定です。随時ＵＰできたら。
お祭が終わったので、通常作品ページにＵＰさせていただきました。

思春期。楽しいですねーｖ実は他にもいっぱい考えてあります。
いっそのこと、「思春期祭」でもやろうかな。な勢いなくらいです（笑）
微妙なお年頃ですよね。うふふｖ
進藤さんはどんな夢見たんでしょうね。
もうオヤジでいいです。あかりちゃんが可愛ければ（ぇ）
進藤さんが見た夢にも、ちょっと触れてみたいです。描きたいー。
ＵＰされたらもう、笑ってやって下さい（笑）





■お題配布先⇒『幼なじみに３５のお題』。■