断れないことしってる
わかってる




















確信犯




















ヒカルはずるい





これはあたしのクチグセ








だってずるいんだよ?




何が…って…
もう全部









あたしが怒った時も泣いた時も



キスするときも





わかっててヒカルは
あたしに接する






言うなればそう
ヒカルは






確信犯
















あたしはそれにいつも振り回されてる



もちろん、イヤなわけじゃない
やっぱり優しいとこはあるし




ちゃんとわかってくれる
















だけど
やっぱり悔しくて



違う態度をとってみても
ヒカルには全部お見通し











確信犯はタチが悪い














今日だって


あたしはヒカルの部屋に遊びに行って









碁を打ってるヒカルの邪魔をしちゃいけないって

ベッドに座って雑誌を読んでた










真剣に棋譜を並べるヒカルは正直
かっこいい






金髪がね
なびくように流れるの






そのキレイさには
思わずみとれてしまうほど






ヒカルのライバルでもある




塔矢アキラくん










中学の時、ヒカルを通して何度か見たことがあったんだけど







ヒカルと付き合うことになって
改めて見た塔矢くんを


あたしは失礼だけど


キレイだと思った











ヒカルよりも長くなびく髪に、長いまつげ




男の人らしいキレイさ…
上品なキレイさって言うのかな


そんな感じ









きっと、だれが見ても見とれてしまいそうな






そんな感じがした



















しばらく目がそらせなくて、塔矢くんを見てたら

ヒカル、急に機嫌が悪くなって







帰り道あたしに一言

















「彼氏の前で、他の男のことばっか見るな」









って言われた














「何で?」





って聞いたら


















「あかりは俺の彼女だから」




って言った










独占欲も強いことが発覚
















だけど、あたしでもヒカルの感情を乱すことができるんだって

何だか嬉しくなったの覚えてる





















だけど、あたし一人じゃムリなの





あたしはヒカルだけで
こんなにも乱されるのに









ヒカルはそれを知ってる



だから











後にも先にも、ヒカルを乱したのは一度だけ























話がずれちゃったけど








今のヒカルは、あの時の塔矢くんよりもキレイ






これが言いたかったの











あたしにとっての一番は
いつだってヒカル





















あんまりじっと見てたせいか


ヒカルがあたしの視線に気付いた
















「何?」





声は透き通るような

少し低い声












あたしの心臓が波打った






















「何でもないよ」









慌てて、手と顔を横にふる
























「今、見てたじゃん?」
「それは…理由ないと見ちゃいけないの?」
「ダメです」
「ヒカルだって、理由ないのに、あたしのこと見るじゃない」
「俺は理由あるもん」
「何?」
「見たいから」
「じゃああたしも見たいから見るの」
「ダメ」
「何で?」
「ダメなものはダメ」
「じゃあヒカルもダメ!」
「俺はいいの」
「ずるいってば!」








軽い口げんかを交わす




ヒカルは勝手









自分はいいくせにあたしはダメって言うの
結構ある









特にキスはそう




めったなことがないと
あたしからはさせてくれない






変な拘りもってる













機嫌が良かったりすると







「して?」








なんて甘えてくることもたまにある


























「なぁ、あかり」
「何?」
「あのさ」
「?・・・うん」









何だろ、まじめな顔してる




















「キス・・・したいんだけど」
「え?」







突然のヒカルの言葉にあたしはとまどう


















「キスって・・・え?」
「ダメ?」










ダメって言うか・・・















「何で?」
「したくなったから」









だって
さっきまでヒカルは別のことしてて


あたしはただ
ヒカルのことを見てただけで

















「あかり・・・」








ヒカルの顔がゆっくりあたしび近づいてきて
















「〜っ///」












思わず手のひらをヒカルに向けてしまった











「・・・」
「・・・」










手のひらでヒカルの顔を抑えて






きっと今、すごく真っ赤な顔してる














「何だよ、イヤなのかよ」










ヒカルはあたしの手を横にずらして


その声は少し不機嫌で



















「イヤじゃないけど・・・」
「じゃあいいじゃん」
「恥かしいよ・・・」










別に初めてじゃない


何度もヒカルとしたことある









だけど何度繰り返しても
恥かしいものは恥かしい






















「とにかく、ダメ」
「それってイヤってことだろ」
「イヤじゃないけど、ダメ・・・」
「どっちなんだよ」












女心がわかってない






まぁ無理もないことかもしれないけど











あたしだって、ヒカルの気持ち


わからないときもあるから
























「キス。したいんだけど」
「ダメだってば・・・」
















そんな会話をしばらく繰り返して


折れたのはヒカル





















「じゃあ、もういいよ」










機嫌そこねちゃった








ヒカルはベッドに横になって

あたしに背を向ける









わかってた

拒んだらこうなること












だけど寂しい







せっかくそばにいるのに







ヒカルを感じていたいのに









うまく

伝えられない















あたしって何て勝手













ヒカルに触れるのをとまどって



それでも触れていたいなんて
























「ヒカル・・・」
「何だよ」













冷たい返事しか返してくれないんだね










こんなに近くにいるのに

触れられないことがこんなに切ないなんて












涙が出た







ヒカルに気づかれないように
声を殺して泣く








だけど何でかな







こういう時のヒカルはするどい

















急に身体に、自分とは違う熱を感じて





ヒカルがあたしの身体を包んでた




























「泣くことないだろ」
「だって、ヒカル怒っ・・・」
「別に怒ってないけど、あかりが嫌がるから」










嫌がってるわけじゃないんだけど




















「そんなにイヤならしないよ
だけど、俺はあかりが好きだからしたいと思う」















ずるいよ

そんな言い方













あたしだってヒカルと












ヒカルと

















「・・・」
「あかり?」









恥かしいけど
深呼吸して




















「ヒカル、キスして」
「いいの?」
「・・・///うん」











そっと目を閉じる








ヒカルの大きな手が
あたしの肩を抱いて








優しいキスが降りた
















「お前、ほんと可愛い」
「そんなことないもん」
「可愛いって!ごちそうさま」
「ばかっ」









何でそういう言い方するのかな

恥かしさが増す

















「わかりやすいよな、あかりって」
「え?」
「キスしやすいってこと」
「どういう・・・」













ヒカルが嫌な笑いを浮かべる









「・・・」
「だから、ごちそうさま」















忘れてた



ヒカルは



確信犯だってこと











どうしたらあたしがそれを許すか

ヒカルは知ってたんだ
























「もうばかー!信じらんないーっ!」









クッションでヒカルを叩く



それを軽くよけられて





ヒカルの手があたしの腕を捕らえる


















「もう絶対させてあげない!」
「どうかなー」
「絶対絶対させてあげない!」
「いいよ。するから」
「///ばかぁーっ」

















確信犯ってタチが悪い

だって全部ばれちゃてるもの





あたしがヒカルのことを好きだってことも

キスの仕方も








ずるいから
絶対に今度はさせてあげないんだから







何て

そんなヒカルにどきどきしてる

好きな気持ちはあたしも一緒だから









今度はあたしからキスをしかけてやるんだから





覚悟してなさいよ?


















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確信犯な進藤さんです。
ごちそうさま・・・!ごちそうさまですか、進藤さん
可愛かったって。あんまり言わなさそうですが
あまりに可愛すぎて、自然と口にでてしまったようです(笑)

知ってるんです。あかりちゃんは。
だけどそれに逆らうことができないんです。
やっぱり触れたいとは思うし、キスするのだってイヤじゃない。
むしろ、そばにいられるからこそできることに、嬉しさを感じていたり
でもずるいんですよ。自分ばっかりって。
悔しいので、今度は自分から仕掛けるみたいですが。
どうなっても知らないよ?あかりちゃん?(ぇ)
だってねぇ・・・うふふv(危)
とにかく頑張ってもらいたいものですね。あかりちゃんにも。
進藤さんもほどほどに(笑)














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