一緒がいいよ
何もかも


















半分こ

















「ヒカル、ハンカチちゃんと持った?」
「うん」



「あかり、おてふきは?」
「持ったー!」







幼稚園の広場のあちこちで、親の確認の声と
園児たちの楽しそうな声が響く











今日は遠足



少し遠くの公園までおでかけ















「ちゃんと付いていけるかしら…」





母親たちの心配そうな声をよそに





「楽しみだなー」
「うん!」




ヒカルとあかりははしゃいでいた






「さくら組さーん。集まってー!」





先生の集合がかかる














「行こうぜ!」
「うん!」





ヒカルはあかりに向かって、手をのばす










「ヒカル、気をつけてね」
「あかりのこと、よろしくね」
「まっかせといて!」
「行ってきまーす!」





「急げ!」





と、あかりが転ばないように程よいスピードで走り出した


















その小さな背中を見送って






「ヒカルくんに任せれば大丈夫です。」
「泣かせたりしなきゃいいんですけどね…」







あかりの母は、ヒカルに頼り
ヒカルの母は、一抹の不安を抱えたまま



二人はみんなのところに集合した












「疲れたら、俺がおんぶしてやるからな」
「ほんと?」








ヒカルはあかりにとって
自分を守ってくれる王子様



あかりはヒカルのあとを付きまとい
ヒカルも、そんなあかりを守っていた









あかりはヒカルが大好きで
つながれた手を、もっと握る








「離したらダメだよ?」
「わかってるって!」








今だからできる
言えること




少し大きくなればしなくなるのだろう





今はまだ




















「じゃあ行きますよー!」


「はーい!」






元気に返事をして
手をつないだまま歩きだす









道中、歌など歌いながら






目的地にたどりつく








ちょうどいいように出発して
時刻はお昼時














「遊ぶ前に、ご飯を食べましょう
みんな、お弁当は持ってきたかなー?」
「はーい!」











園児たちの元気な声が響く









「ちゃんと手、拭いてね
いいですかー?」
「いいでーす!」
「じゃあおててを合わせて…」
「いただきます!」









あかりはヒカルの隣に座って、お弁当を広げる






「タコさんウィンナー入ってるのー」
「俺、ハンバーグ!」
「いいなー」
「半分やるよ」
「いいの?わーいvvいただきます!」








あかりはヒカルのハンバーグをフォークででとった













「タコさんウィンナーもあげる!」
「さんきゅ」










交換










遠足などのお弁当
中身を取り換えっこするのも
一つの楽しみだったりする











「可愛いお弁当ねー」
「せんせー!いっこあげるー」
「俺のもー」






先生に褒められるのが嬉しくて
自慢したくなる









「ご飯食べた人から、遊んできていいよー
公園からは出ちゃダメだからね」










先生からお遊びのお許しが入ると
みんな慌てて食べ始める







ご飯より遊び
子供らしいと言えばらしい














「早く遊びに行こ!」





ヒカルもお弁当をほおばる




あかりも、おいてかれまいと頑張るが、
その口に入る量は限られている









「待っててやるから、ゆっくり食べろよ」
「うん」












あかりの母に頼まれたせいか
いつもより世話焼きなヒカル



責任感は強い


















ヒカルが食べ終わってから10分後

あかりは食べ終わった











「遊びに行こうぜ!」
「ヒカル!待って」








追いかけるあかりに手を差し出して





手をつないで、みんなのいる広場へと駆ける









時間が来るまで、楽しい遊びの時間を過ごした













「はーい!そろそろ帰りますよー!」





先生からの集合がかかり




みんなその場に集まる





「今日は、先生たちからみんなに、プレゼントがあります」




先生から飴が二つずつ





「いい子に過ごせたご褒美です」










みんなは飴を食べ始めて










「ヒカル、一コあげる!」




あかりは一つ、飴を差し出した





「じゃあ俺のも一コやるよ!」





飴も交換






「半分こだな!」
「うん!ヒカルとね!」







それからまた手をつないで帰って




迎えに来ていた母を見つけ、駆け寄る









「お帰り」
「ただいまー」
「楽しかった?」
「うん!ヒカルと半分こしたの!」
「ハンバーグとタコさんウィンナーな!」
「ありがとね、ヒカルくん」
「あかりの面倒くらいなら、また見てあげるよ!」
「あらあら。たくましい」
「また半分こしようね!」
「ああ!」







何でも分けあえば
一つのものは二つになる




キミとだから分けあいたい





一緒がいいな
何もかも





モノだけじゃなく、すべてをわけあって半分こ















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10のお題4つ目の『半分こ』ちびひかりバージョンです。
本当は、こっちがメインのはずでした。
急遽恋人ひかりになり、ちびひかりがおまけです。

幼なじみって、何でもありですよねー。
小さい頃から、進藤さんはあかりちゃんの王子様。
あかりちゃんの方がしっかりしてそうで、進藤さんの方が自我が強そうです。
小さいなりに、あかりちゃんを守ってあげたいとおもっているようです。
ええい、このマセガキさんvv(笑)

半分こ。
自分のものをヒカルにもあげたい
今はまだ食べ物しかないけれど、歳を重ねて、見えないものも半分こ。
感情もその存在も。
半分こ。元をただせば一つ。
わけたものは、最後には1つになるのです。
それが新婚ひかり!(笑)



ちなみに恋人ひかりはこちら。














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